2018年09月15日

俯瞰図:石門山

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石門山が最も簡便に登頂出来る台湾百岳であるのは事実である。尤も、合歓山(主峰)も実際は頂上に測候所があり、観測者の車に同乗させて貰えば歩かなくて済むのだが。

今年6月の雨中、実は東峰に登る積りだったのだが、合歓山荘(旧石門駐在所)の省道14号甲線(中部横貫公路霧社支線)を隔てて向い側にあった登山道口が封鎖されていた(自然保護の為)のと、その霧雨が雲となり山を覆っていたので、現在松雪楼後方に設けられた正規登山口を確認した後は、これも久々に石門山に向かった。目的は、その登山の簡便さを二つの方法で測ろうと考えたからだ。

まず、同省道脇にある正規登山口から北側にほぼ真っ直ぐに延びる登山道を辿る。登山口に里程標があり、0.7Kの標記あり。その時撮影した写真データで引算すると三等三角点がある石門山頂上まで丁度20分掛かっている。緩やかな登り一方、海抜3,000メートルを越えているので普通の散歩のような具合には行かないが、700メートルを20分は悪くない。次に、頂上から登山口方向へ暫く戻り、登山道が最もフラットになる辺り、右手に同省道が見え出した後、登山道をそのまま右手に外れるとすぐにその自動車道への降り口が付いている。そこから降りてアスファルトを踏む。そこから逆に頂上を目差せば5分程度か?実は、この石門山への正規登山口を使わない不届き登頂の様子は、筆者の別ブログ「合歓山越嶺古道−9」でその様子の写真を掲載しているのだが、筆者自身が登山道を外れ自動車道に降りたのは更に登山口側の土手の段差が最小の部分である。

正規登山口から登山道を辿るだけなら、玉山箭竹に覆われた平坦な稜線からは、何故この丘陵でしかない山が台湾百岳の一座なのか判らない。おまけに稜線の一部はこの稜線と殆ど同じ標高で省道14号甲線が西側を並走している。ところが、頂上の北側は大断崖になっており、この勇壮な景観は、同省道を逆側から走ってくると丁度道路が踊り場のような部分があり、路側が大きく確保してあり車を停めて満喫出来る。ダイヤグラムでは石門山と石門山北峰の鞍部に当たる。つまり、石門山も台湾高山の典型的な地勢―片側が優雅な箭竹スロープ、片側が大断崖―の典型である。

この踊り場の辺りが丁度、日本時代、合歓越嶺道路中岩盤にトンネルが穿たれていた場所で、それ故、石門山と呼ばれる。戦後、現在の中部横貫公路、つまり省道14号線建設の際、爆破された。今は中国国民党風に克難関(大風口)と呼ぶ。ダイヤグラム中の位置は間違いであり、克難関付近から撮影した断崖の様子は、先に紹介したブログ「合歓山越嶺古道−9」で写真を掲載済みなので参考にして欲しい。(終わり)
posted by 玉山 at 00:00| 台北 ☀| Comment(0) | 百岳俯瞰図 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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