【写真説明】南投県仁愛郷翠華村華崗部落(左写真)、通称「円環」(中央写真)と市販地図にも表記のある西合歓山西側登山口と言うより、合歓渓歩道入口と呼んだ方が普通のハイカーには判り易い。「円環」と謂うのは地名では無く、同写真右奥に写る松を含んだ小山の周りを部落道が巻いているからであろうと云うのが筆者の推測。駐車している車は合歓渓歩道(全長3.5キロ、高低差140メートル、往復約3時間)目当てのハイカーのものである。音に聞こえた歩道にしては、駐車スペースは別にして、寂れている。右写真は駐車場から東側を望んだもの、左側の山塊が西合歓山、右側の低い山塊(梅松山)との間を合歓渓が流れる。ここに到るには、省道14号甲線を大禹嶺まで下り、省道8号線に乗り換え梨山に至り、福寿山農場を経る郷道89号線を南下する。
筆者のメインブログ『台湾古道』は毎週の投稿を十年間継続したが、「出磺坑古道(法雲寺古道)−1」で述べた理由で丸一年筆を折った。同時に隔週で投稿していた本ブログも中段したが、こちらの中断は三回目になる。三回目の中断の間、山登りに対する興味が失せていたかと云うとそう云うことは無く、週末は兎に角山と呼ばれる場所に入り込んでいる。台湾での正式年齢(=数え年)は既に六十歳になり、約一年半前南大武山を目差している折り、重い物が担げなくなったのを急に悟った。爾来、その意味で台湾百岳が遠く成り出したのは事実だ。今現在44座登頂、まずは欲張らずに50座登頂がマイルストーンだと思う。
西合歓山は交通の簡便さから大部分のハイカーが省道14号甲線脇の登山口からまず北合歓山に到り、更に西進し西合歓山登頂、これを往復して日帰り登山が完了させるのが普通だ。これとは別に、西合歓山の山麓に西側から取り付き逆のコースを辿る方法がある。このルートの登山口から最初の約三キロは合歓渓歩道と呼ばれ、文字通り合歓渓添いに付けられた歩道で、その渓谷美故、西合歓山頂上を目指すと云うような冒険はせず、この歩道だけを散策するのが一般のハイカーの楽しみ方だ。筆者も後者のグループに属して噂に聴く渓谷美を堪能しようと試みたのだが、当日は雨、登山口の前に立ちはだかるのが西合歓山そのものなのだが、登山口を確認したのに満足し、歩道そのものは歩かず引き返して来た。
【関連する記事】