2009年12月12日

小関山−1

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【写真説明:写真はクリックして拡大】ここでは、小関山林道の正式な入口となる高雄県政府警察局六亀分局宝来検査所の全景と鎖の渡された林道入口の写真を掲載しようと目論んでいたのだが、幾ら捜しても出てこない。検問所の庭で寝そべっている台湾犬とか、気ままに餌をつついている鶏とかまで写真に収めた記憶があるのだ。小関山林道は、私の別ブログ「六亀特別警備道(扇平古道)−2」で少しだけ紹介した。その際は、宝来温泉郷東側に裾を広げる美[土/龍]山(標高1,385メートル)頂上の様子を一枚掲載しただけだったので、ここに更に三枚を追加することにした。左写真は美[土/龍]山下から俯瞰した宝来温泉郷(同写真中央部やや右側、住居が密集している部分)と[艸/老]濃渓、右から左に向かって流れる。中央写真は、美[土/龍]山頂上に嘗て設置された砲台付近に散見される遺構の一部、右写真は美[土/龍]山全景、小関山林道は同写真右側山裾を東北方向へ、小関山登山口に向かって走る。

前回の記事で台湾の林道は車で辿るには本当にスリリングである、と書いた。今はそんな危ない橋を渡らずとも、高性能のマウンテン・バイクで入り込むのが一般的になった。台湾の山深さを簡便に感得するのに環境にやさしく、歩き通すよりずっと便利な方法だ。

更にもう一つ付け加えるならば、台湾の林道は、その成り立ちを知ろうと思えば奥が深い。この奥深さが、その物理的な林道延長と相まって台湾の林道に神秘性を感じる所以だ。嘗ての原住民に対する警備道をベースにしているものが多いからだが、問題は、現在の林道と嘗ての警備道との関係を明確に解説した書がないことだ。これを解説するのは学者の仕事、つまり学術分野のことになる。ついでに言えば、これら神秘性を宿した林道の入口には必ず管制の為の検問所があるのが常で、入山証を持参しないと追い返されてしまうという一方では面倒この上ないが、他方ではそれが故にこれら林道に入り込む興奮が喚起される。小関山林道もそのような一本である。

卑南主山の記事でも紹介したように、[艸/老]濃渓林道-石山林道を繋ぐ線は、嘗ての六亀特別警備道-内本鹿警備道をベースにしていた。小関山登山道口に到る小関山林道と六亀特別警備道とは一部重複していたはずだが、どのように重複していたかは判らない。が、沿線の一部にそれらしき跡が残る。(続く)
ラベル:台湾 台湾百岳
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posted by 玉山 at 00:00| 台北 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 小関山(第62座:3,269m) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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