2009年03月14日
畢祿山−1
【写真説明:写真はクリックして拡大】石門山頂上(百岳第70座、3,237m)へ至る途中から畢祿山方面を望む。写真中央を縦に走る稜線が上り切った所が畢祿山頂上である。その頂上から右側へ連なる稜線が羊頭山へ至る鋸山である。後方の尖峰は中央尖山(百岳第10座、3,705m)、その左側山塊は南湖大山(百岳第9座、3,742m)である。尚、石門山は、台湾百岳中、最も簡便に登れる百岳である。車を中横脇に停めて歩くこと十五分で頂上に立てる。
前回紹介した羊頭山からは峰続きのこの山の頂上に立った時は、ひどい充実感を味わった。羊頭山から辿ったわけでもなく、畢祿山から羊頭山へ辿ったわけでもない。
この山のみ目指して登ったのだが、何よりも中部横貫公路(省道8号線)の最高点、大禹嶺トンネル西口(合歓[土/亜]口梨山側)脇に入口を持つ八二○林道と呼ばれる林道歩きは、平坦この上ないのだが、もう二度とここは歩かないと決めた程に酷いものだった。常に頭に覆い被さってくる萱のトンネルを八キロに渡り始終歩かされたからだ。そう、林道の名前はその延長から来ている。そんな状態だから、もはや林道の用を成していないわけで、実際、既に廃棄された林道で、専ら畢祿山への登山道としてのみ用いられている。雨でも降ろうものなら悲劇である。他人の山行記録を見ていると三時間程でこの林道歩きをこなしているようだが、我々の場合、四時間は掛かったような気がする。
一日目はこの林道歩きに費やされ、林道を歩き切った場所にテントを張った。二日目は原生林帯の中を歩き、途中ロープ掛けの面白い場所を通りながら、最後は低い笹の斜面になり、稜線に出ると、七つの峰を持つ鋸山、そして羊頭山へと繋がる登山道と出会う。この出会いを少しばかり左に辿ると、小さな瘤がありそこが頂上である。少なくとも北側180度は何も遮るものがない絶景が広がる。
尚、テントを張った場所から頂上までの時間も四時間程度と記憶している。これも他人の山行記録を見ると、三時間程度で登っている。つまり、林道口からの登り合計時間が六時間程度になるので、林道口に早朝立てば、立派な日帰り登山になる。が、私には林道歩きの印象が余りにも悪く、とても日帰り可能な台湾百岳には数えたくない。(>次回に続く)
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック