





【写真説明】南湖大山へはこれまで二度登る機会があった。2004年5月と2013年10月である。前者は二人組のパーティー、後者は五人組のパーティーで臨んだ。南湖大山への登山口は台7甲線(旧省道7甲線、中横公路宜蘭支線)沿いにあり、710林道の起点である伝統的な登山口は、思源唖口登山口(上掲左写真)と通称される。一回目はこの登山口から入山した。と言うよりそこが当時唯一の登山口だったはずで、710林道を7`弱(正確には6.8`)辿った後に稜線への取っ付きになる。乗用車は乗り入れ禁止だがバイクは入れるので、ポーターとなったり狩猟を目的とする原住民はバイクを大いに利用していると思われた。二回目の時はその後開鑿されたと思われる、唖口登山口より台7線を約4`南に下った地点にある勝光登山口(上掲中央写真)を利用した。勝光はタイヤル語の漢音訳のはずだが、オリジナルの発音判らず、日本時代の地形図には「有勝」駐在所の漢字記載あり、現在同位置に勝光派出所がある(上掲右写真に写るオレンジの建築物)。勝光口からの登山道はその先で710林道と合流させる為のもので、忠実に林道を辿るコースのショートカットだ。710林道の4.8`地点で合流(下掲中央写真)、勝光登山口からは2.3`の距離になるので、2.5`の短縮ということである。下掲左写真は勝光新登山道の合流地点手前に台湾省政府圖根点を持つ勝光山(標高2,285b)頂上付近、但し筆者の眼には触れず仕舞い。下掲右写真は前出の710林道6.8`地点の稜線取り付き、稜線まで1`強の急登となる。以上、二つの登山口、登山道の関係をサラリと書いたが、何せ二回の登山は凡そ十年の隔たり有り、二回目登山の際、最初の登山の印象は消えかかっていたこともあり、この稿を起こすに当たり当時撮影した写真を長い間眺めた果てにやっと整理出来た次第である。(続く)